令和3年1月(情報提供:NPO法人放射線教育フォーラム)
2021年2月28日(日)に開催されるフォーラムのお知らせです。概要は以下のとおりです。
【開催趣旨】
科学コミュニケーションの重要性がコロナ禍中において再認識されていますが、専門家の側から一般市民へ向けて一方向的に科学技術情報を伝達するという啓蒙活動の在り方はすでに過去の所産となりつつあります。しかし、環境、健康などの分野横断的な社会課題に相応しい教育やコミュニケーションの取り組みは依然として手探りの状態と言えます。この背景を踏まえて、今回は科学教育に携わる3名のお方を講師としてお招きし、放射線教育の在り方を深く考える機会ともなればと考えます。
【開催概要】
日 時: 令和3年2月28日(日) 13:30~15:30
会 場: オンライン勉強会
主 催: NPO法人放射線教育フォーラム
参 加 費 : 無料
参加者数: 100名限定
【プログラム】
13:30 開会挨拶 放射線教育フォーラム
13:40 講演1 次世代型高校理科科目「科学技術と社会」の創設
~「信頼の危機」における科学コミュニケーション~
大島浩 佐野日本大学高等学校 非常勤講師
14:10 講演2 教育とリスク管理 ~原発事故とCOVID-19の経験から~
大野和子 京都医療科学大学
14:40 講演3 科学議論における市民の役割 ~放射線とコロナの比較~
坂東昌子 NPO法人 知的人材ネットワーク あいんしゅたいん
15:10 討論
15:30 閉会
【講演要旨】
■講演1 次世代型高校理科科目「科学技術と社会」の創設
~「信頼の危機」における科学コミュニケーション~
大島浩 佐野日本大学高等学校 非常勤講師
原子力・放射線の社会課題に対する混迷停滞は、推進者、受容者双方に当事者意識や科学リテラシーが不足し、対話が成立しないことにある。(科学に対する)「信頼の崩壊」を回避するには、科学と人間生活を「追加の科学」の位置づけでない、次世代型科学教育が必要であり、その構想を提起する。学習の成果が入試選抜の方法である以上、多くの生徒が履修する科目として、社会課題の解決に備える高校教育を実現したい。
■講演2 教育とリスク管理 ~原発事故とCOVID-19の経験から~
大野和子 京都医療科学大学
福島原発事故から9年後に発生したCOVID-19 パンデミックにより、医療スタッフは原発事故発生時と何ら変わらぬ市民やマスコミへの対応に追われた。2度のクライシスの経験をもとに、「生きるために必要な」科学教育について皆様と考察したい。
■講演3 科学議論における市民の役割 ~放射線とコロナの比較~
坂東昌子 NPO法人 知的人材ネットワーク あいんしゅたいん
3.11以後、放射線の生体影響について極端に評価が分かれ、風評被害とかトランスサイエンスという言葉が飛び交った。個別科学の深化の時代だった20世紀から、環境、健康など分野横断的な課題に取り組む時代なのに、それに応じた科学界の体制が希薄なことを痛感した。このギャップをつなぐのは、現代情報社会の中で育った市民であることを、様々な取り組みを通じて痛感した。今回のコロナ禍での議論とも比較しながら、クライシスコミュニケーションの経験を踏まえて論じてみたい。
【参加申込】
NPO法人放射線教育フォーラムのホームページ(http://ref.or.jp)のトップから参加申し込みをしてください。
参加申し込み者には、後日、参加のための会議システムと参加のURLをメールで送付します。その際予めご準備をお願いします。
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お問い合わせ先 :NPO放射線教育フォーラム事務所 まで次の電話、ファクス、あるいはメールで
TEL : 03-3843-1070 FAX: 03-3843-1080
メール: entry@ref.or.jp(@を半角で)
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